鋳物辞典【鋳造作業法について】

第12章 鋳鉄の後処理


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●製品を鋳型から取り出し、砂ばらし機によってだいたいの砂を落としたものをさらに鋳肌を清掃し、製品を仕上げる機械で、清掃の方式によって分類すれば下記のようになる。

遠心方式 ショットブラスト
圧縮空気式 エアブラスト
サンドブラスト
水圧式 ハイドロブラスト
ウェットブラスト
タンブラ式 タンブラ
その他 研磨機・チッピングハンマ


第1節 ショットブラスト

  1. インペラー スチールショットをインペラー内への導入管に、ショットを導入し遠心力によりさらにブレードにより加速されて、製品に向かって投射される。ショットの投射の方向はコントロールゲージの取付けボルトをゆるめて窓の位置を廻せば任意に変えることができ、また散布角は窓の大きさを変化させることにより変えることが出来る。(固定式で変えることのできないものもある。)
    ショットの投射が高速度、高密度であり、さらにその反射効果も利用できるため、スケール、砂などは中子部分にいたるまで除去され、製品は一様に金属特有の光沢をていする。したがって機械加工において切削工具を損傷するおそれも少なく、塗装工程も容易にできる。設備費が少なく、作業人員の篩減もでき、動力費では圧縮空気を使用する場合と比較すると1/10以下となる。
  2. タンブラ式 製品は低速回転するエプロンコンベヤの中でゆっくりと攪拌されながらショットの投射を受けるようになっており、投射されたショットは回収され、鋳ばり、芯金などはふるいによって除去され、くだけたショットや塵は集塵装置により取除かれる。胴はきわめて低速であるから、製品が破損したり隅角部の摩擦などの心配はない。1回の処理量が約80〜300kgで広く使用されている。
  3. エプロンコンベヤ式 製品は低速回転するエプロンコンベヤの中で、ゆっくりと攪拌されながらショットの投射を受ける様になっており、製品の取り出しはエプロンコンベヤを逆転させることによって容易にできる。
  4. テーブル式 テーブル式には、フレインテーブル式、スイングテーブル式、マンチテーブル式などがある。
    1. プレインテーブル式、小物、中物でタンブラ式、またはエプロンコンベア式のショットブラストでは不向な、偏平のもの、折れやすいものなどの清掃に適する。低速回転するテーブルの上に製品を載せてショットを投射する。
    2. スイングテーブル式、製品の出し入れを容易にするため、テーブルは投射室のドアーに取付けられており、ドアーをあけて品物の出し入れを行ない、ドアーを閉めればテーブルはインペラーの真下にくるようになっている。
    3. マルチテーブル式、清掃される製品は、中心軸により回転するターンテーブル上に設けられた作業テーブルの上にのせる。ターンテーブルはゆっくり回転し、作業テーブルがインペラーの投射範囲にくると自動的に作業テーブルが回転するようになっている。
  5. 台車テーブル式 他のテーブル形式のショットでは処理困難な大きな製品を清掃するもので、大型および重量のある製品の清掃作業に使用される。大形のものは数十トンの製品を処理するものもある。テーブルは台車の上に載っており、台車は投射室からレールによって出し入れできるようになっている。複雑な形状の製品を清掃するために投射装置を数基取り付けたものもある。
  6. コンベヤ式 製品をチェーンコンベヤーによって運搬し投射室を通過するうちに清掃されるようになっている。コンベヤーを2連にして互いに逆方向に動かし、1往復する間に両面を清掃する様になっているものもある
  7. ハンガー式 製品を吊り下げて回転させ清掃するもので、大量の製品を連続的に清掃するには、トロリーコンベヤーにハンガーを取り付け、製品を吊り下げ、製品は回転しながらゆっくり移動し、清掃室には数台のインペラーにより次々とショットの投射を受け、室を出たときは完全に清掃される。この形式のものは鋳物置場からハンガーに吊り、清掃装置を通って仕上場に運搬するようにすることができる。


第2節 エアブラスト

砂またはショットを圧縮空気によってノズルから噴射させ製品の清掃をするもので、中・小物用は噴射室に覗き窓、ハンドボールがあり、これから両手を入れその内部で清掃を行なうようになっている。大物の処理には鋼板、ゴム張りの噴射室を用い、作業は噴射室内で行なう。


第3節 ハンドロブラスト

高圧水、(80〜130kg/cm2)または砂を高圧水に混合したものを鋳物表面にあて、砂落としならびに清掃作業を行なうものである。
これは高圧の場合、鋳肌や砂な中子砂が大きく切断されて飛ぶからで、清掃室の壁にブラストパイプが配置され、覗窓を通して作業者が自由にその方向を調節しながら清掃を行なえるようになっている。
製品は大物が主体で、吹き飛ばさせないようなものであること。


第4節 タンブラー

鉄製の容器に処理すべき鋳物をほぼ一杯にし、多角形の鉄片(スター・つやを出すものには皮屑)を入れて、毎分40〜60回転させ、鋳物の表面の清掃を行なうものである。1回の処理に対し0.5〜2時間要す。タンブルは完全に除塵することが肝要で、軸が中空になってそこから吸塵するようになっているこの装置は騒音が激しく、また製品の角が摺り減ったり、こわれたりするためあまりよいものではない。


第5節 研磨機

清掃装置によって除去できない鋳ばり、湯口後の除去、および鋳肌の研磨にもちいるもので懸垂式、固定式、手持式のグラインダーなどがある。動力は電気と圧縮空気とが多く使用されている。また圧縮空気によりニューマチッピングハンマーを利用して鋳ばり、あるいは肉ばりをハツルために多く使用されている。

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