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鋳物屋雑感
鋳物屋という視点から見た、鋳物技術、鋳物業界、ユーザー、海外等についての雑感を不定期に更新するコラムのページです。

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「金ヘンに“す(寿)”のある物と書いて鋳物(1)」

 どうして、鋳物には巣がつき物なのか?
ここで言う“巣”とは鋳物内部の欠陥のことを言います。鋳物(鋳造)は金属を溶解し鋳型(主に砂型)に鋳込み自然に固めて製造します。金属の加工方法では最もダメージを与えない理想的な塑性加工法なのですが、どうしても巣がつきまといます。
 “巣”は、体積収縮によって発生します。まず、液体状態で温度が下がる過程でも体積が徐々に収縮します。全体が液体状態の間は問題ないのですが、初晶(固まり始め)後の液体収縮が問題になります。これに凝固収縮(液体から固体に変態する際の収縮)が加わり収縮します。一方、凝固時に含有された炭素が黒鉛として晶出しますが、これが全体の体積を膨張させます。収縮と膨張が相殺し合い、収縮分が多いときに最終凝固部分に“巣”が発生します。
 これまでは金属そのものの条件ですが、その他の条件も“巣”に影響します。一つは鋳型です。鋳型は主に砂型ですが、これが動きます。模型を砂型に反転し造型しますが、これが実は安定しません。砂の充填具合で鋳型強度がバラつきます。強度が弱い部分は鋳込まれた金属に押されて移動してしまいます。移動すると製品部の体積が大きくなります。これまた金属が不足する方向になります。このように、不確定要素を抱えて鋳物を製造するのですが、どうやって“巣”不良を無くすのか?
次回から、お話します。

[2005/02/22]
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