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鋳物屋雑感
鋳物屋という視点から見た、鋳物技術、鋳物業界、ユーザー、海外等についての雑感を不定期に更新するコラムのページです。

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「金ヘンに“す(寿)”のある物と書いて鋳物(2)」

 先回は、巣(収縮巣)の発生について述べました。
さて、それをどうやって防ぐかというのが今回の主題です。まずは液体収縮に対して、押し湯という固まりを製品に取り付けて液体収縮分の溶湯を押し湯から供給します。この場合、押し湯のほうが製品よりも後から凝固するように設計する必要があります。もし押し湯が先に凝固すると、製品部分から押し湯に溶湯が供給され、健全な押し湯と大きな巣を持つ製品ができてしまいます。
 それでは、どうやって後から凝固するよう押し湯の形状・大きさを決定するのか?昔はそれこそ勘と経験で決めていたようです。最近はモジュラス(M)という値を用います。体積を冷却表面積で除した値です。まず、製品のモジュラス(Mc)を求めますが、ご存知のように鋳物は形状の自由度が高いことが大きな特色です。それゆえ、単純な形状は少なく、肉の交差部分や肉厚変動が正確なMcの算出を困難なものにします。何とか苦労して求めたMcよりも大きなMになるよう押し湯モジュラス(Mr)を決め、そのMrで最小の押し湯を設計します。こうして、製品が完全に凝固するまで、身を削りながら液体収縮分の溶湯を製品に補給しつづけます。結果、押し湯には大きな穴が空きます。押し湯は商品にはなりませんが、材料費・エネルギー費・労務費・等、製品と同じコストを使っています。そのため、必要最小限の大きさを求めて技術者は研究を重ねるのです。
次回は、黒鉛と溶湯のお話しをします。

[2005/03/03]
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